というわけで見たよエヴァ

のっけから書くとメタ的な物語構造を感じてしまうわけです。

いろいろなアニメが作られている現状。

震災を乗り越えて以降の今。

エンターテイメントとして期待の上を行くにはどうすればいいのか。


なんとなくそういうことを期待するわけです。

    • 以下事実も含みます。(と書いてみたかった)--














で、のっけはSFロボットの定番状況で、
断面的にしか見えないカメラワークの浮遊感、スピード感は最高。

さらに状況整理もできないまま、まったく新しい司令部シーンは

以前の世界を大事にすることなんかしないぜ、的な宣言とも思えました。

まあなんとなくグレンラガン的なというかキャプンハーロック的なものにも感じられた。

おしむらくは、そういうものを一旦踏んで、踏み越えてもらえたら面白かったが、

新司令官は昔の面影を引きずってしまった。違う。もうキャラかえていいのよ。

まあこのグイーンと轟天号みたいな感じとメンバーの立ち方から、

ナディア的展開が進むかと思いきや、断絶。

彼はいってしまった。。。

後で振り返るとここは我慢してでも、もう少し船内話をやって欲しかった。

新しい、安定感のある世界の話を描いてから、過去が襲ってきてほしかった。

とにもかくにもこのスピードで行くのかな、と思ったら。

物語が止まってしまう。これは本作の軸だろう。

なぜ止めたのか。

そして誰でも想像できる謎解きをわざわざやったのか。(シンジくんの気持ちを動かすためだけれど)

あそこをやらなければ、

最後の方、ビリビリきたかもしれないのに。

担担麺3杯目みたいで、なんか味が分からなくなってしまった。


判らない事みたいなやつがたくさん振られて、

今回は割と安易に回収するというそれはそれの破壊をしているのだけれど、

もう破壊は前回で満喫したなあ。

やはりQは急であってほしい。3歩先くらいいってしまえばよかったのに。


エヴァには新しい文法を期待するわけです。

若干のリアルタイム感を冒頭の30分位で感じたのだけれど、

地上に降りてからがもうノスタルジーでしかないというか。

このノスタルジーの底意地の悪さ(なかなか理想論にはたどり着けないというリアリティ)は

頭ではわかるのだけれど、

たんにファンサービスとも思えたり。

いつまでもゲンドウのあの感じに、新しい物語や構造を感じられないというか。

答えがある的なムードもそれはもう物語に取り込まれているというか。


気持ちよくなるシーンが救いになるとすると、

ハリウッドみたいにも思えたり、

地上に降りてしまうシンジが、懐かしいエヴァを望むお客にも見えるけれど、

もうすでにそれは無い。アニメの世界も現実もすでに更新されてしまったのだから。

むろん僕の考える限界もあるわけだけど、


一つ言えるのは、

あの新しいチームたちをもっと見たいという気持ち。

それなら、最新の予定調和をまず作らないといけないターンなのかもしれない。

という意味では、シンジは主人公じゃなくていいのかもしれないなあ。


絵つくりや演出などにはいろいろあると思うけれど、

冒頭のシーンで感じた、

「もうエヴァのつもりで観なくていいんだ」的な気持ちが元に戻されたのが、

違和感だった。


もちろん最後に歩き出す感じも好きだけどね。